プロローグ
yoshiさんのタイトルをパクってしまいましたかね(苦笑)
今回は、WordPressを先に公開してから、FC2に移稿するというテストです。
FC2の場合、Wordの下書きををblogにコピペする方法を採っていました。
WordPressでも同じ方法で、コピペすると、行間が思ったよりも広くなっていることに気づいたのです。
WordPressの場合、改行するときに「Enter」キーだけで改行すると、行間が広くなり、Shift+「Enter」キーでほぼほぼの行間になることが分かりました。
Wordの文書をコピペすると、「Enter」キーだけで改行したときと、同じ効果が生じるのでしょう。
それならば、先にWordPressの「下書き」機能を使って作成し、ぜ~んぶ出来上がったのをFC2にコピペしたらどうなるのか?
実験開始です。
一粒で2度おいしい
曖昧な記憶で恐縮ですが、グリコのキャラメルの宣伝に「一粒で2度おいしい」というキャッチフレーズがあったような・・・記憶違いだったら、お許しのほどを!
「舟を編む」から引用したところは四角枠で表記することとします。
「舟を編む」は、「大渡海(だいとかい)」という辞書を編集し、発刊する物語です。
『辞書は言葉の海を渡る舟だ』
『ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かびあがる小さな光を集める。もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために、もし辞書がなかったら、俺たちは茫漠とした大海原をまえにたたずむほかないだろう』『海を渡るにふさわしい舟を編む」
気恥ずかしいけれど、格好いいくだりですね~。
「大渡海(だいとかい)」という辞書のネーミングも「大都会(だいとかい)」とオーバーラップして煌めきます。
また、その話か! なのですが、「舟を編む」を2度読みしてしまいました。
NHKのお先棒の前宣伝をしてしまったので、「舟を編む」を読み返してみたのです。
12年前に読んだ記憶はびっくりするほど消去されていました。
忘却力がついたせいでしょうか、2度目を読んでみても、やっぱり面白かった。
一冊で2度楽しめることが分かりました。これは、グリコのキャラメル並みです。
トラさん
2度読みして気づいたことが、いくつかあります。
主題はそのままにして、脇道のことを少し。
飼い猫(半分はノラ猫風です)のトラさんが登場するのですが、この「トラさん」がいい役割をするのです。
最初に登場したときは、主人公・馬締(まじめ)や馬締の下宿のタケおばあさんに懐いた猫だと思っていました。
途中では登場する機会はなく、トラさんのことなど忘れてしまった後半233ページで再登場します。
下宿の大家のタケおばあさんが老衰で亡くなるのです。
『唖然としたまま葬儀を終え、馬締(まじめ)と香具矢(かぐや)はタケおばあさんのいないこたつにあたった。そこでようやく、飼い猫のトラさんの姿を見かけないことに気づいた。近所を探しまわり、保健所にも連絡を入れ、何日も帰りを待ったのだが、ついにトラさんの行方はわからなかった。
自分をかわいがってくれたタケおばあさんの死を察し、トラさんは旅に出たのかもしれない。(中略)』
ここで、「フーテンの寅さん」を連想してしまいました。
そして主人公の「馬締」は「真面目」を連想させ、「香具矢」はタケおばあさんとの組み合わせで竹取物語の「かぐや姫」を彷彿とさせるのです。
これは、 お洒落ですね~。
「大渡海」と「舟を編む」の装丁
お洒落なのはここだけではありません。
小説の文章とこの単行本の装丁を見比べるとわかります。240ページから次ページにかけてのくだりです。
『得意そうな赤シャツをよそに、馬締の目は机のうえのデザイン案に引き寄せられていた。
「大渡海」の箱も、本体の表紙とカバーも、夜の海のような濃い藍色だ。帯は月光のごとき淡いクリーム色。表紙をめくると現れる見返しの紙も、同じクリーム色だった。』
「舟を編む」の装丁そのものが「大渡海」をイメージするものでした。
しかも、中央に刻印された古代の帆船には大渡海の出版社(玄武書房)の「玄」の文字が!
今更ながらの驚きがありました。
「大渡海」という文字も銀色で、藍色をバックに堂々たる書体で浮かびあがる。よく見ると、箱と本体カバーの下方には、細い銀の線で波のうねりが表現されているのだった。『背の部分には、古代の帆船のような形状の舟が描かれ、今まさに荒波を越えていこうとするところだ。』
本の帯の背にはトラがいました。
『本体の表紙と裏表紙には、三日月と舟のマークがそれぞれ控えめに刻印されている。』
装丁が本文と一体になっていたということは、遅ればせながら今回初めて気づきました。
グリコ並みに2度楽しむことができましたよ。
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