「富士山に登って、山岳の高さを語れ。大雪山に登って、山岳の大(おおい)さを語れ。」
という言葉がありますが、北海道の中心部にある「大雪山」は一つの山の名称ではなく、2,000m級の火山群の名称で、その中に北海道最高峰の旭岳(2,291m)、第2位の北鎮岳(2,244m)、第3位の白雲岳(2,229m)が含まれています。
その他、トムラウシ山(2,141m)、愛別岳(2,113m)、赤岳(2,078m)、緑岳(2,019m)、黒岳(1,984m)などがあります。
登山をする人はそれぞれ好きな山や目的がありますが、大雪山は一番好きなエリアです。私はまだほんの一部しか歩いていませんが、季節ごとに違う美しさがあるし、毎日登ったとしても同じ景色は2度と見ることはできません。何度行ってもまた行きたくなります。私は北海道の山しか登ったことはありませんが、北海道の山は本州と比べると人が少ないので、山頂を独り占めということも珍しくありません。夏山ピーク時でも同じ場所に100人立つということはないでしょう。
7月上旬は登山道にも雪渓が残っているので、装備不足が心配で来た事はなかったんですけど、白雲岳からゼブラを見るには一番いい時期です。前日、ニセコ方面からセッションの誘いがあり、トントン拍子で行ってきました。新しい登山靴にまだ慣れていないので、長い距離を歩けるか心配でしたが、休憩も多かったし、ゆったりペースだったので、思ったよりも調子が良くて無事に下山できました。踵には大きな水ぶくれができましたが、大雪の美しさに身も心も癒されました。
人類は自然を破壊しながら文明を切り開いてきました。便利で豊かな世の中になりましたが、それが幸せかどうかは疑問に思います。自然は時々人類に対して刃を向けることがありますが、奢ることなく真摯な気持ちで向き合えば、初心者にもベテランにも同じ景色を見せてくれます。
プロフィール用の写真を撮ってもらいました。こういう写真って知らない人にはなかなか頼みづらいんですよ。(笑)
コースタイムや詳しい山行の記録はヤマレコにアップ済みなので、興味のある方はどうぞ。(画像をクリックするとヤマレコにリンクします)
層雲峡(黒岳ロープウェイ)に車を停めて、バスで赤岳登山口まで移動して、銀泉台~赤岳~白雲岳~黒岳に下山するルートを利用しました。車1台でも縦走ができる貴重なルートなんです。
今回は私を含めて4人のパーティになりました。最近は単独行が多かったので、パーティ登山に馴染めるか不安でしたが、結果から言うと「最高に楽しかった」です。山頂標識の前で色んなポーズで記念写真を撮ったり、山の情報を共有できて、初めてのメンバーとのセッションでしたが、山行の経歴や失敗談など面白い話も聞けて新鮮でした。ソロとパーティは全く別モノですね。
予想以上に雪渓が残っていましたが、かなり緩んでいたので歩きやすかったです。
赤岳に来るときは、紅葉の時期ばかりだったので、この季節は初めてです。お花が見事で足が前に進みません。
イソツヅジ
キバナシャクナゲ
コケモモ
エゾノツガザクラ
コマクサ
イワブクロ
エゾコザクラ
イワウメ
チングルマ
赤岳から見た白雲岳(左)
エゾオヤマノエンドウ
白雲岳から見たゼブラ雪渓
白雲岳分岐のスペースでランチタイムにしました。今日も新作のマグを持ってきました。ブルーのハートがいい感じですが、口縁の部分に黒化粧土が付いてしまいました。アウトレットになるので、欲しい方には差し上げますよ。
私は山ではあまり凝ったことはしませんが、ダイソーに売っていた3つで100円のチキンラーメンを持ってきました。カップラーメンだと入れ物が割れてしまうことがあるので、これはいいかもしれません。山で食べるチキンラーメンは格別です。(笑)
烏帽子岳
エゾノツガザクラとアオノツガザクラ(北海岳~黒岳間)
満開のお花畑(北海岳~黒岳間)
バイオトイレのある黒岳石室
黒岳山頂(雲の間から旭岳の頂が見えます)
ちょっと濃いけどハクサンチドリかな?
ハクサンイチゲ
黒岳7合目登山口
黒岳も雪渓がかなり残っていました。黒岳は急なので下山で雪渓があるとちょっと緊張しますが、キックステップで慎重に転ぶことなく歩けました。今日一日で歩いた距離は15kmほどになりましたが、全員ケガなく無事に下山できました。
単独では「発見」ができ、パーティは「思い出」ができます。自然から得られる情報はいつもの半分ぐらいだったような気がしますが、美しい大自然を見ながらのパーティ登山は楽しいものです。
青空は少なめでしたが、歩きやすい気候だったので、まだまだ歩ける気がしました。
改めて思いましたが、やっぱり大雪山が一番好きです。登り甲斐がありそうな尖がった男前な山が好きな人は多いですが、私が好きなのは雄大さなんだろうな~。まだ歩いていない道もあるので、少しずつ繋いでいきたいです。