初めての灯油窯

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モノ作りを趣味にする人は多いと思います。今ではありとあらゆるモノ作りができるようになってきていますが、中でも手軽に始められる陶芸の経験がある人は多いような気がします。どこの町にも陶芸教室やサークルがあると思うので、始めようと思えばすぐに始められるし、手びねりならば比較的短期間で自由に作品が作れるようになります。歳も関係ないし、それほど力もいらないので、子供からお年寄りまで誰でもできるので、一生続けられる趣味になると思います。

陶芸を始めた頃は、粘土の塊が器になることにとても感動しました。仕事が終わって家に帰ってから、寝る間を惜しんで、手ロクロを回していたこともありました。粘土と釉薬の組み合わせで無限に広がる世界が楽しくて、思うような色にならないことが面白くてたまらなかったです。今でもちっとも進歩してない気もしますが。(笑)

粘土は、高温で焼くと使える器になります。基本的には、成形したものを700度前後で素焼きをして、その後、釉薬を掛けて、1,200度以上で本焼きをします。この窯には色々な種類があります。「電気窯」、「灯油窯」、「ガス窯」、「登り窯(穴窯)」などです。最も安定しているのは「電気窯」で、設定した温度までゆっくりと上昇し、設定温度になると自動的にスイッチが切れるようになっています。私が通っている教室やサークルは電気窯を使って焼成していますが、薪を使って三日三晩(もっと長いところも)焚く「登り窯」や「穴窯」の経験もあります。薪で焚いた作品は唯一無二で、同じものは二度と出来ないのがいいところですね。

まだ窯元になる予定はありませんが、もし自分の窯を買うなら「灯油窯」が欲しいと思っています。灯油窯で焼いた作品は電気窯とは違った色になります。灯油窯は温度と酸素の調整を自分でするので、窯焚きの最中はこまめに温度チェックをしなければなりませんが、窯の中を酸欠状態(還元焼成)が容易にでき、電気窯では出ない渋い色が出てきます。

灯油窯を使ってみたくて、旭川の「一路窯」さんの灯油窯を借りて、窯焚きの方法を教えてもらうことにしました。窯はかなり大きいので、キャンドルポットをたくさん作る予定でしたが、取り組むのが遅すぎて全然できなかったんです。(笑) キャンドルポットとお皿を合わせて50点ほどでした。

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釉薬は「白鳳マット」と「チタンマット」を仕入れておきました。どちらも白系なので、あまり面白味はありませんが、マットな質感が好きなので、自分好みのマット釉を見つけていきたいです。粘土の色にもよりますが、酸化焼成だと白く発色し、還元焼成だとグレーになると思います。

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段ボールで囲いを作って、吹き付けします。これだけ吹き付けるのはかなり大変でした。濃いめにしたもの、薄めにしたもの、色々試しています。

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どれに何を掛けたかあまり覚えていませんが、2種類しか使っていないので、焼き上がればだいたいわかります。

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こちらの灯油窯はバーナーが2つあるかなり大きなタイプのものです。

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スカスカの窯入れになりました。かかる費用は同じなので、できるだけ窯をいっぱいにした方が割安になります。4倍ぐらいあったらよかったと思います。これで火を入れるのはもったいないね。上の方が高温になりやすいそうなので、下段には黒粘土、中段には赤粘土、上段には白粘土を使った作品を置くようにしました。

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窯詰めが終わったのは夜10時ぐらいだったと思います。翌日の早朝に火入れするので、看板猫の母猫mimiちゃんが「泊まっていきニャ~」と言ってくれたので、お言葉に甘えてゲストルームに泊まらせてもらいました。何から何までお世話になりっぱなしです。

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明日、焼成です。

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