目覚めても傷口にはそれなりの痛みがありました。特に体勢を変えるときの痛みは強かったです。術後1日目は入浴もシャワーもダメだったので、ナースが温かいタオルを持ってきてくれました。左手は自由が利くので、自分で体を拭き、歯を磨きました。出来ることは自分でやり、うがいだけはナースに手伝ってもらいました。
痛み止めはプッシュ式のもので、痛みが強くなったら押すというものですが、ナースが1回か2回、自分では1回押しただけで、それほど必要に感じませんでした。夜になるまでにこれは外したような気がします。
窓を開けてもらいましたが、大部屋とは反対側にあるこちからから大好きな大雪山と十勝連峰を見ることはできなかったし、空は霞んでいました。
術後、初めて立ち上がったのは、午後になってからだったと思います。立てるし、歩けるだろうなとは思っていましたが、体勢を変える度に傷口は痛みました。この時、尿道にカテーテルを入れていたのですが、自力で歩けるようになったので、カテーテルも外しました。驚いたのは、尿意も違和感もほとんど感じていないのに、尿が排出されていることでした。「えっ、管が入ってるの?」という感じでした。これを取る時は、一瞬気持ち悪かったです。
それからは、自分でトイレに行けるようになるので、水を飲む許可が出ました。まだ買い物に行けるほど歩けるわけではないので、買い物は補助看さんにお願いしました。
晩御飯が出ました。48時間ぶりの食事になります。やっぱり口から食べられるのが一番幸せですね。
この日は、まだほとんど動けなかったし、痛みもあったので、ベッドの上で過ごすことが多かったです。山の本を2冊とパソコンの本を2冊持ってきましたが、まだ読んでなかった本を読み始めました。ネパールの地震が起きたばかりで、救助活動が難航していましたが、この本の舞台はエベレスト(ネパール)だったので、すごく複雑な気持ちになりました。
同じ姿勢を保ち続けるのにも限界があったので、疲れたら休み、目が覚めたら本を読んだり、パソコンを使ったりといった感じで過ごしていました。入院中、テレビを見たいと思ったことはほとんどなかったです。