日高山脈への誘惑

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気ままな山歩きを始めてから、6年ほど経ちました。最初の3年はベテランに引率してもらうことがほとんどで、何の知識も持ち合わせていなかったです。月に1回行くか行かないかぐらいのペースで、どこかに行くことよりも、装備を揃えたりするのが楽しかったように思います。流行の山ガールファッションに身を包んでいました。

ソロで歩くことを覚えてからは、周りのものをよく見て慎重に行動するようになり、体力もスキルも上がってきたように思います。行動に対する責任は全て自分にあるという意識を強く持つようになりました。天気を見ながら山を選べるし、自分の限界に挑戦することもできます。天気や体調が悪ければ、ドタキャンも簡単です。

私はとても方向音痴で、何度か通ったことのある道もすぐに忘れ、市内でも道に迷うほどです。方向音痴というか、そもそも覚える気がないんだと思います。

ビックカメラでもらえるカレンダーについている北海道地図を切り取って、登ったお山に印を付けているんですが、それを見て驚きました。「東西南北」を「上下左右」と呼ぶ私が、自由気ままにお山を歩いていたら、いつの間にか結構な数をこなしていることに気が付きました。

ソロで歩き始めてからは、どこの山に登ったらいいかがよく分からなかったので、近くの有名な山から登るようになり、さらに縦走できるルートがあれば距離を延ばすようになりました。

登山をしない人でも聞いたことがあると思いますが、小説家で登山家の深田久弥が自身の基準で選んだ「日本百名山」があります。

北海道には9座(利尻山、大雪山、トムラウシ山、十勝岳、羅臼岳、斜里岳、雌阿寒岳、羊蹄山、幌尻岳)あります。道外からも多くの人が訪れるため、登山道が整備されていますが、百名山の中でも最難関と言われている「幌尻岳」を除く8座は去年までに登っています。

深田久弥のファン組織「深田クラブ」によって選ばれた、百名山に追加されたさらに100座に「二百名山」があります。北海道には10座(天塩岳、ニペソツ山、石狩岳、暑寒別岳、芦別岳、夕張岳、樽前山、カムイエクウチカウシ山、ペテガリ岳、駒ケ岳)ありますが、こちらも6座は登っていて、残りは急登で有名な東大雪の主峰「石狩岳」、日高の難関「カムイエクウチカウシ山」と「ペテガリ岳」、遠くてなかなか行けない函館の「駒ケ岳」を残すところとなりました。百名山や二百名山は特に意識していなかったんですけど、隙間が出来ると埋めたくなるタイプなもので・・・(笑)

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登山者が多く、登山道が明瞭な大雪山系と違い、日高山脈はとても奥深いエリアになります。林道を何キロも歩き、沢を渡り、急登があります。ピンクテープは少なく、ヒグマとマダニが多いです。地図が読めなければ、道に迷うかもしれません。しかし、急登を終えると、手付かずの大自然が待っています。人工物のない景色が好きなので、きっと日高は好みの景色だろうなぁ~と思うようになりました。

日高山脈は入ってはいけないエリアだろうとずっと思っていましたが、経験を積んでいくうちに、そろそろ行けるんじゃないかという気になってきました。これが勘違いじゃなければいいんだけど。(笑)

急登は嫌いだし、登り返しも大嫌いですが、毎日トレーニングをすれば、克服できるかもしれません。体重と体脂肪を落として、本気でがんばってみようかなという気になりました。

北海道の山を歩く人は皆持っているんじゃないかという「夏山ガイド④」ですが、去年買ったままほとんど開いていませんでしたが、やっと開くことになりそうです。

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雲の上の世界が美しすぎて、絶景依存症になりそうです。こうやって、山に入る時間が多くなればなるほど、人間が作り出した世界とはまるで別の世界があるんだなと思うようになりました。山はすっかり秋模様になっています。初雪の便りと共に、身も心もゆっくりと下りてくると思いますが、まだまだ雲の上にいる感じがします。

この素晴らしい世界がいつまでも残ることを願ってやみません。

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