陶芸を始めたときは、教室で準備してくれている粘土を使うことが多いと思います。白系、赤系、黒系の3種類ぐらいは用意してくれていて、あとは釉薬の組み合わせで、色を施していくのが一般的なのかなーと思います。粘土によって、食器には向かないとか、ロクロ挽きがしやすいとか、特徴も違ってきますが、使いやすいものを用意してくれていると思います。
過去に採取した粘土から器を作るまでの工程を試したことがありましたが、時間も手間も掛かる大変な作業でした。今では個人でもネットで手軽に取り寄せることができるので、新しい粘土を試してみたい時は、ポチッとやるのが手っ取り早いと思います。当たり前ですが、自分で仕入れた粘土は自分で管理しないといけないので、それが嫌ならば、教室で用意してくれるものを使うしかありません。
今年に入ってから、赤粘土をロクロ挽きしやすいものに変えるという話がありました。これまで使っていたものは、キメが粗くて、コシが弱く、大きなものを挽こうと思うと、すぐにヘタってしまいました。しかし、粘土が変わると結果も変わるので、しばらくは残っていた以前の粘土を使っていました。
これまでの粘土で作った「小人の家」がこちら(↓)です。
新しい粘土は、キメの細かいフルイなどで不純物を取り除き、水でより細かくろ過した「水簸(すいひ)」でした。水簸の利点は小石などが取り除かれて、きめ細かい土になるのでロクロ挽きがしやすくなりますが、その反面、本来の土味(個性)が失われることがあります。
実際、この粘土はとても挽きやすくて、これまでは挽けなかった大きなサイズのものがいとも簡単に挽けました。
新しい粘土を使ったものがこちら(↓)です。化粧土の濃度で違いが出るので、全く同じ条件ではないのですが、屋根がドクドクしい緑になり、やはり前の粘土とは同じ雰囲気にはなりませんでした。
マグも同じですが、これまでの粘土を使ったものが、こちら(↓)です。この雰囲気が好きだったんですけど。
新しい粘土を使ったものが、こちら(↓)です。粘土の素地の色が淡くて、かなり雰囲気が違っています。個人的な感想ですが、なんかちょっとつまんない・・・っていう感じになりました。
これまで使っていた粘土は生産中止になった訳ではないので、先生に相談して再度仕入れてもらい、半分ずつ混ぜて使ってみることにしました。
マグを10個ほど挽いておきました。新しい粘土に変わったら、好みの色になるように研究していかないといけません。
粘土そのものが結構柔らかかったので、ロクロ挽きがしやすいとはあまり感じなかったですが・・・。
結果は少し先になりますが、焼き上がったら紹介したいと思います。