すっかりお山に心が奪われていましたが、初雪の便りと共にゆっくりと心も下りてきました。今年は多くの山に登る機会に恵まれて、たくさんの経験を積むことができました。これまでの山行を支えてくれた登山靴が破れて、穴が空いてきたので、今年の山行は終わりになりそうです。今年は羊蹄山、利尻岳、雌阿寒岳、羅臼岳、斜里岳…と、特に意識していなかった百名山にもトントン拍子で登る機会があり、旭岳と十勝岳は去年登頂しているので、9座ある北海道の百名山は残すところ「トムラウシ」と「幌尻岳」の2座となりました。百名山を制覇する気はなかったんですが、ここまで来ると制覇してみたくなりますね。来年はトムラウシに挑戦してみようと思っていますが、最難関の幌尻岳はまだまだ先になりそうです。
今年最後の山行は道南でした。樽前山で来光を見た後で、徳舜瞥山~ホロホロ山へ縦走してきました。たまに山をハシゴする人っていますが、まさか自分もやっちゃうとはね。(^▽^;) それぞれの画像をクリックするとヤマレコにリンクします。
苫小牧にある樽前山は、登山口から1時間弱で東山の山頂まで登れますが、外輪山を一周したり風不死岳まで縦走することもできるので、天気やレベルによってルートをアレンジできます。札幌から近いこともあり、とても人気のある山なので、天気のいい日は登山者も多く賑わっています。私は人が多いところはあまり好きではないので、ピーク時には行きたいと思いませんが、この時期でこの時間ならば、静かな山頂で美しい景色を見ることができます。日の出時間ぐらい調べて行けば良かったのに早く着きすぎてしまい、待ち時間が長くとても寒い思いをしましたが、前日に降った雨のおかげで、空気は澄んでいて、とても美しいご来光を見ることができました。
日の出を見ながら下山して、次の目的地に向かいました。車で1時間ほどの距離にある徳舜瞥山&ホロホロ山です。移動中に睡魔に襲われたので、大滝の道の駅で1時間ほど仮眠を取ってから入山しました。徳舜瞥山の手書き風の山頂標識をぜひ見たいと思っていました。この時期は紅葉とても美しいそうですが、残念ながらピークは完全に過ぎていました。天気が良かったこともあり、冠雪した美しい羊蹄山、支笏湖をはさんで先ほど登ってきた樽前山、遠くに大雪山まで見えるほどの360度のパノラマで、とても美しい山々を見ることができました。徳舜瞥山からホロホロ山までは30分ほどの距離で、どちらもたくさんの人で賑わっていました。
私の登山歴は3年ほどですが、去年からは単独行が増えてきました。一人で歩くのは危険だと言われることもありますが、パーティで歩いていた時はおしゃべりばかりで周りをあまり見ていなかったし、人に頼ってばかりでしたが、単独で歩くようになってからは、全ての責任は自分にあることを常に意識して注意深く歩くようになりました。天気を見ながら予定を自由に決められるし、マイペースで歩けるので疲れにくくなりました。自分の中のありとあらゆる感覚が使われるような感じがして、それがとても自分には合っていることがわかりました。山はただそこにあるだけなのに、色んなことを教えてくれます。
登っているときはいつも辛くて「何でこんなことやってるんだろう」と思いますが、標高が上がり景色が変わってくると気分も一気に変わります。澄んだ空気と美しい自然を体中で感じるとさっきまでの辛さが嘘のようになくなっていきます。そして、またすぐに登りたくなるんです。
自分にはまだ厳しいと感じた山もありましたが、限界は超えてみないと分からないので、少しずつレベルアップしていければいいなと思います。
山は「謙虚さを学ぶ学校」と言われています。自然はとても偉大で、すごいエネルギーを持っています。雨や強風でとても厳しい日もありましたが、謙虚な気持ちで向き合えば、とても美しい景色を見せてくれます。
これから、雪が積もるまでは、気持ちが陶芸にシフトするんだろうな。(笑)