メイクアップにかかる時間

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雨が降りそうな天気予報だったので、今日も午前中から陶芸教室にやってきました。素焼きが終わった器たちもたくさんありますが、その前に昨日削っておいたカップたちのメイクアップをしていきます。

陶芸では仕上がりの色を決める方法が何通りかあるんですが、私の知っている限りではこのぐらい(↓)でしょうか。

  1. 粘土本来の色(基本は白系・赤系・黒系になると思います)
  2. 白系の粘土に「顔料」を混ぜて、色付きの粘土を作る
  3. 素焼き前の半乾きの作品に「化粧土」を使う
  4. 素焼きが終わってから、呉須や下絵付け用の絵の具を使って装飾(主に絵付け)
  5. 釉薬による色(同じ釉薬でも粘土との組み合わせで焼き上がりの色は様々)
  6. 焼き上がった作品に、さらに上絵付け用の絵の具を使って装飾(主に絵付け)

1番の「粘土本来の色」と5番の「釉薬」の組み合わせが、最も基本的な方法になると思います。私は最後の上絵付け以外は全部試したことがありますが、これらの方法を組み合わせ、さらに窯の種類で雰囲気や色合いも変わってくるので、最終的な結果は無限に広がります。だから陶芸って奥が深くて楽しいんですよ。

私の場合、お料理を乗せる器はシンプルな白系のものが多いんですが、普段使いのマグに関しては個性的なものが好きだし、それを好む人が多いように思います。昨日削り終わったマグたちは全部で15点ありましたが、全部違うデザインにすることにしました。粘土は教室で初めて仕入れた「半磁器土」を使っています。半磁器土は透明の釉薬を掛けて焼くと、真っ白な仕上がりになるので、絵付けをするととても映えます。

今回は、化粧土を使った「掻き落とし」をすることにしました。白化粧土を作品全体に潜らせる「粉引き」をやりたくて、何度かトライしたことがありますが、タイミングを間違うと作品が壊れてしまうリスクもあり、最近は筆でサラッとという使い方が多くなりました。

今日は定番の「白化粧土」の他に色が付いた化粧土も試してみます。教室にあったもので無難そうな「空化粧土」と「黄化粧土」と「黒化粧土」使うことにします。液体と粉末がありますが、ここのは液体ですね。よく振って使いますが、濃度が濃い場合は少し水を足しておきます。

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筆を使ったり、スポンジを使ったりして、色々な方法で化粧土を施していきます。化粧土が乾燥してから次の工程に進みますが、乾くまでに時間がかかるので、これぐらいの数があってよかったです。15点あったので、5点ずつ色を変えてみました。

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最初に塗った化粧土が乾いてから、別の化粧土を重ね掛けしたり、カンナや箸などを使って掻き落としていきます。掻き落とした部分は粘土本来の色が出てきます。今は粘土がグレーですが、真っ白になると思うので、空色や黄色の化粧土の色がどの程度強く出てくるかは焼いてみないとわかりません。黒化粧土を組み合わせているものがありますが、いい雰囲気になるか、汚くなるか微妙なところです。

空化粧土をメインに使ったものです。

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こちらは黄化粧土をメインに使ったものです。

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こちらは白化粧土をメインに使ったものです。

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全部並べてみました。すべて違うデザインですが、お揃いっぽいのもあります。

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これだけの作業で約4時間かっています。自分のメイクには5分もかからないのに、情熱の注ぎ方が違うのよね。(^^ゞ

素焼きが終わった後の絵付けで時間を掛けることもありますが、化粧土を掛けるタイミングはここしかありません。釉薬は「透明」で決まりなので、これから先はそれほど時間がかかりません。

ひとつひとつ、てまひま掛けて作っています。手作りってとても温かいですよ。

 

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