私が入院していた病院は「旭川医大(旭川医科大学病院)」です。ここに初めて来たのは、2015年3月20日でした。つい1ヶ月半前のことですが、この日、初めて会ったドクターと話し、手術の日程を決めて、検査を全て済ませました。
それまでは旭川市内にある産婦人科に3年ほど通っていましたが、子宮筋腫の手術をするとなると「開腹手術」しか選択肢がなく、その場合、2週間ほど入院し、その後自宅療養でさらに休まなければいけないということでした。仕事復帰は早くても3週間ぐらいはかかりそうでした。
「腹腔鏡手術」ならば、体への負担も少ないし、入院期間も短いし、回復するまでの期間も短いということだったので、他の選択肢のある病院に紹介状を書いてもらうことにしました。
もし、手術をするならゴールデンウィークか9月のシルバーウィークがベストだと思っていました。仕事に穴を開ける期間が少なく、手術後も体を休める時間が取りやすいと思いました。今年が難しければ来年でも・・・と思っていましたが、貧血の数値がこれ以上下がると、手術そのものが出来なくなってしまうので、また一からやり直しになります。正直なところ、あのホルモン注射(リュープリン)はもうやりたくないと思いました。
最初に紹介状を書いてもらったのは自宅から一番近い「砂川市立病院」でした。腹腔鏡手術のできるドクターがいる曜日に外来受診したところ、たまたま不幸があったようでそのドクターは不在でした。次の週に予約を取っておいたら、前日に電話がかかってきて「担当のドクターが転勤になるので腹腔鏡の手術ができるドクターがいなくなり、希望される時期の手術は難しいと思います」といったような連絡がきました。地元なので、10年ほど前に不妊治療でかかったこともあるのですが、あまり相性の合う先生ではなかったし、あの診察台に乗ることにとても抵抗があり、そのままフェードアウトしてしまいました。
次に旭川市内の病院を探すことにしました。旭川で腹腔鏡手術ができる病院は「旭川医大」、「旭川厚生病院」、「旭川市立病院」の3箇所ありました。「紹介状はどちらの病院宛に書きますか?」と聞かれた時、どこがいいのか全く分からなかったので、情報を得るために少し保留にしてもらいました。それぞれのホームページを確認してみましたが、どこも実績もあるし、評判だって悪くないと思います。
正直、ピンとくるものは何もなかったです。どの病院にも行ったことがないし、どこにあるのかも分からないので、Googleマップでそれぞれの病院の位置を確認したところ一発で決まりました。
「この病院なら窓から大雪山と十勝連峰が見えるかもしれない」それが理由でした。
外来受診した日に担当してくれたドクターは、腹腔鏡手術の方法やそれ以外の選択肢について詳しく教えてくれました。経験と自信があり、分かりやすく、だからといって、偉そうなワケでもない。(^^ゞ 同じ年代ということもあって、とても話しやすくてよかったと思いました。
しかも、希望する期間の手術室が空いていて、すぐに予約を入れることができるというのです。こんなにトントン拍子に話が進むとは思ってもみなかったので、とても驚いたし、あまりの展開の早さにちょっと引きました。
私には「5年後にキリマンジャロに登る」という目標があります。手術をすることで、体力レベルはリセットされるだろうし、今年は山に登れなくなるかもしれません。でも、これを先延ばしにすれば、病気は進行するだけだし、私は歳を取って体力は徐々に衰えていくでしょう。ずっと悩まされてきた筋腫に付き合って、行動を制限しながら生きていくのが、自分の将来にとってプラスになるとは思えませんでした。
これまでの10年とこれから先の10年を天秤にかけたのです。
子供を持ちたいというか、育てたいという願望はあったけど、今年で42歳になるので、そろそろ諦める時期だと思いました。
「やりましょう」 短い時間で決断し、ドクターにそう伝えました。
待合で待っている間、涙が出てきました。
決断したことへの後悔ではなく、もっと前にきちんと向き合わなかったことへの後悔だったと思います。
それから手術までの1ヶ月は、気持ちがとても揺れていました。
しかし、人間の体は、痛みや苦しみに耐えられるように出来ていると思います。肉体的にも精神的にも。
入院する直前まで、やることが山積みだったので、朝までパソコンに向かっていました。手術したら寝る時間はたっぷり取れるだろうし、もしかしたら麻酔から目覚めないってことがあるかもしれないから、できるだけのことを片付けておかなければいけないと思いました。午前10時前に病院に到着すると、駐車場は満車で15分ほど待たされました。平日はいつもこんな調子だそうです。
コメント
久しぶりにアクセスしてみました。
大変な経験をしたんですね!
ビックリしました。
機会がありましたらカナディアンワールド公園に足を運んでみてください。
ご無沙汰しています。
今年のゴールデンウィークは病室で過ごすことになりました。
まだ山には行けないし、激しい運動もできないので、おとなしくしています。だいぶ歩けるようになってきたので、今度カナディアンワールドにお邪魔しようと思います。