チタンマットの新作

窯入れした器たちがボチボチ焼き上がってきました。毎回写真は必ず撮っているんですけど、何にどの釉薬を掛けたかきちんと記録していなくて、焼き上がった頃にはすっかり忘れていることが多くなってきたので、釉薬の記録も合わせて載せることにします。

最近お気に入りの釉薬は「チタンマット」と「白鳳マット」なんですが、私が仕入れている「白鳳マット」は推奨の焼成温度が1,250~1,300℃と高めになっていて、教室の電気窯は1,225℃で焼成しているので、釉薬が完全に溶けきっていない気がするので、今回は「チタンマット」をメインに使っています。

窯出しした器たちの中で、気に入ったものから紹介しますね。

とてもシンプルですが、深くて長い器ができました。6点作ったんですけど、そのうちの1点は釉薬の塊が突起になって焼き上がってしまったので、自宅用で使うことにします。石膏型を使っているので、同じ形で量産できます。釉薬は内側に「チタンマット」を掛けて、外側には「ワラ灰マット」を掛けています。「ワラ灰マット」は単独で使うとあまり面白みはないんですけど、重ね掛けをすると動きが出てくるので、時々使っています。どちらも白系の釉薬ですが、赤粘土を使っているので、白系の釉薬と合わせても渋い色味が出ているので、どんなお料理にも合わせやすいと思います。

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キレイに重ね掛けをしたわけではなく、こんな風に適当にやっています。白いのが「チタンマット」で、肌色のが「ワラ灰マット」です。

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黒粘土に「チタンマット」を吹き付けたお茶碗も気に入りました。白いご飯が映えそうな色合いだと思います。黒系の器は、見た目で重量感があるので、手に持ったときに少しでも軽くなるように腰の部分に鎬(しのぎ)を入れました。鎬はデザインにもなるし、簡単なので私向きです。奥のお茶碗は「白萩」に「ワラ灰マット」を掛け合わせたものですが、ややピンクっぽくなりました。

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釉薬を掛けた時はこんな感じです。黒粘土に吹き付けるときは、少し濃いめにしないと釉薬の色が出てこないんですよね。少ないと焼き締めっぽくなります。

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マグの削りで底を抜いてしまうことが度々ありますが、その場合はランプシェードにしています。灯りが付くと雰囲気が一気に変わります。今年は雪が少なくて、どんどん融けているので、雪のあるうちにキャンドルナイトをやらなきゃね。

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内側は「呉須」を吹き付け、外側は「チタンマット」を吹き付けています。

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夏に向けて、ビアマグも作っているんですけど、ビールの泡が映えるように黒粘土を使っています。内側を無釉にするとビールを注いだ時にキメの細かい泡になりますが、底と口には釉薬を掛けています。まだ内容量を計っていませんが、250ccぐらい入るといいな。しかし、このサイズになると重さが気になります。

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胡蝶蘭を入れるための花器を頼まれているんですけど、こちらも同じ色で作ってみました。重さを量ってみたら、500gありました。もうちょっと軽く仕上げたいところです。

どちらも外側に「チタンマット」を吹き付けていて、内側は焼き締めです。ビアマグは、口当たりを考えて「ワラ灰マット」を口の部分に掛けています。

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夏に向けて、焼肉テーブルで使える仕切り皿を作ってみました。2枚とも同じ釉薬を使っていますが、ベースで使う釉薬と吹き付ける釉薬を変えてみました。反りが心配でしたが、思ったよりも安定していたので、石膏型を作って、量産体制に入ろうと思います。

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「黒釉」と「白萩」の組み合わせです。黒釉が強すぎて、白萩がほとんど出ていません。もうちょっと工夫しなきゃな~。

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こちらは「呉須」で絵付けをしてから、「白マット」を掛けたもので、シンプルですが私の好きな組み合わせです。釉薬の濃淡によって、印象が少し変わりますね。

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こちらは「呉須」で絵付けをしてから、「ワラ灰マット」を掛けたものです。呉須がうっすら出ていて、優しい印象です。

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予想と違ったのが「黒釉」に「ワラ灰マット」を掛け合わせたマグでした。白粘土に使うといい色が出るはずなんですが、黒粘土を使っていたので、真っ黒になりました。仙人に頼まれた燭台もありますが、これも微妙です。もう少し改善してみましょう。

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気に入ったものもあるし、ダメなものもありましたが、来週には他の器たちも出てくると思いますので、また紹介しますね。

何年経っても窯出しはワクワクしますね。

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