なぜ、山に登るのか?

3月15日(金)曇りのち晴れ

なぜ、山に登るのか?

山に登ったことのない人は、そう思うかもしれません。山に登る人の中でも理由は様々でしょう。

暮らしの中にある程度の快適さは必要です。しかし、一定レベルを超えると、それは役立つどころか心の足かせとなります。あれもこれもと際限なく欲しいものが増え、その欲求を満たさずにはいられなくなります。

過去に3泊4日のテント泊で70kmほどの大雪山縦走を2回、2泊3日で知床連山縦走などをしたことがありますが、またやりたいかと聞かれれば「やりたいけど、やりたくない」と答えるかもしれません。

気象条件も良く、素晴らしい経験ができたし、私の山行の宝でもありますが、やはりその内容は過酷でした。しかし、自然の中に長い時間いると、五感が研ぎ澄まされ、足裏から大地と繋がり、命を分け合う感じがします。

歩いている時に考えることといえば、天気はどうか、足(身体)はどうか、水と食糧はあるか、寝床はあるか、それだけなのです。

山は生き方を学ぶ学校であり、心と身体の病院だと思います。必要最低限の荷物を背負い、自然の中を歩くだけですが、生かされていることを実感するのです。

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