「大雪高原温泉沼めぐり」でヒグマ観察

6月18日(火)曇り時々雨

流れ星を見たことはありますか?

登山をしていて、とにかく多い質問が「ヒグマの心配はありませんか?」です。

北海道の山に入れば、かなり高い確率でヒグマに遭うと思っている人も多いのですが、実際のところはそんなに遭いません。流れ星を見たのと同じぐらいです。

暗い時間には行動しない、同じ場所に長く留まらない、など意識していることはありますが、歩き続けている時の接点はかなり少ないと思います。

ホヤホヤの糞や強い獣臭が残っていたり、笹薮からすごい音が聞こえてくることもありますが、本来臆病な性格なので、人間の気配を感じると向こうから避けてくれます。

しかし、執着心が強いのです。
自分のモノと思ったものは、もう手放さないのです。

登山中の事故で有名なものは、1970年に福岡大ワンゲル部が、日高山脈の「カムイエクウチカウシ山」でヒグマに襲われ、5名中3名が命を落とすという痛ましい事故がありました。

荒らされたザックを取り返したことが原因で排除対象と見なされました。

最初に襲撃された時点でザックを捨てて下山していれば、命を落とすことはなかったかもしれません。

私が登山中に初めてヒグマを目撃したのは、2019年8月11日(山の日)でした。子熊2頭がじゃれ合っている様子を見た時にとても微笑ましいと思いましたが、子熊の近くにいた大きな親熊の姿に驚きました。

親熊は地面を掘って蟻を食べていたかもしれません。食事中に申し訳ないのですが、笛を吹いて、立ち去ってもらいました。

もちろん緊張はしていましたが、上から見下ろせる位置にいたし、距離もあったので、比較的冷静だったと思います。

それからヒグマの生態や対処法を調べるようになりました。

昨日紹介した「ヒグマ情報センター」からスタートする「大雪高原温泉沼めぐりコース」は、紅葉時期の人気スポットなのですが、標高差が少なく、景色が良いので、初心者におススメの軽登山コースです。

ここはヒグマが多く生息している場所ですが、監視員が居るので、比較的安全な距離から観察することができます。

山の日の遭遇から僅か4日後に、資材の荷上げのボランティアを兼ねて、ヒグマの生態調査に行きました。

私は動物が好きなのです。

戦って勝てる相手ではありませんが、怖がるばかりではなく、まずは相手を知りたいと思うのです。

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