お世話になったあの人へ

12月30日(月)晴れ

2024年もあと一日です。年齢を重ねるにつれ、時間の経過が早くなりますが、今年は初めて経験することが多く、楽しいことも辛いことも沢山ありました。振り返るととても濃厚な一年でした。

誰でも人生が変わるような出会いを経験することがありますが、今年は人生の分岐点と言える年だったと思います。

「運は人が運んでくる」という話はよく聞きますが、人の縁に恵まれている人は、運にも恵まれると思います。

今年もお世話になった方は沢山いますが、どうしてもご挨拶をしておきたかったのが、窯の設置でお世話になった「札幌陶人社」の柴田さんです。

北海道に陶芸用品の資材を扱う業者は2社しかなく、その2社で北海道全域をカバーしています。特に中古品の取り扱いや修理に関しては、陶人社がほぼ独占していると思います。去年まではお父さんが旭川以北をカバーしていましたが、今年リタイアされ、息子さんに完全に引き継いだそうです。

陶芸を生業としているプロからサークルなどの団体、私のように個人で窯を持っている人など沢山の窯元がいます。窯の設置はもちろん、修理、解体など、全部一人でこなしているのです。

私が中古の灯油窯がないか問い合わせをしに行ったのが3月16日でした。事前に電話を掛けたのですが、店舗にいつでも見に行ける感じではないことを知り、このハードルもなかなか高かったです。

私は社交性が乏しく、初対面の人と話すのは苦手だし、中古窯の相談に行っても、新品(百万円越え)を勧められるのでは…という不安もありました。

「中古の灯油窯はありますか?」と確認をしたところ、来月には入ってくるという話でした。

しかし、灯油窯の需要はほとんどないので、引き取り手が見つからなければ処分するということでした。

この日の出会いが全ての始まりだったと思います。

それからネットショップへ出す中古品の清掃と撮影のお手伝いなどをして、中古のロクロや作業台などをバイト代としていただきました。

最初に窯を設置したのは5月10日でしたが、その後、窯の移設問題があり、話は振り出しに戻りました。

あの時が一番しんどかったです。「返品も受け付ける」と言ってくれましたが、私は諦めたくなくて、必死で探し出して、6月29日に移設完了したのです。

今年の恩は今年のうちに返さねばと思い、ご挨拶に行ってきました。

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