【初めてのソロテン泊】沼ノ原~五色岳~化雲岳~ヒサゴ沼

この記事は約16分で読めます。

私は新聞や本をほとんど読まないので、あらゆる情報はインターネットから入手します。山の情報はやはり「ヤマレコ」からですね。自分がすでに歩いたお山のレコが上がると、そうそう、こんな道あったなとか、ニヤニヤしながら読むし、これから行こうと思っている山の情報が上がると、登山道の荒れ具合や雪渓の状態などをチェックします。

時々、それまで知らないエリアの絶景が飛び込んでくることがあります。その場所へ自分の足で歩き、自分の目で見たいという思いが強くなり、行きたいお山の候補がどんどん増えていきます。去年から上がってきたレコの中に「クチャンベツ(沼ノ原)~五色岳~化雲岳~トムラウシ山」など、未踏のルートの情報が続々と入ってきました。

初心者でも登りやすく整備されている旭岳を中心とした大雪山系の中で、奥深い位置にあるのが「トムラウシ山」や「化雲岳」だと思います。大雪山の奥の方にあるので「奥大雪」という人もいますが、どちらも登山口からのアプローチが長いので、一泊以上の行程を組んだ方が安心です。トムラウシに関しては、去年、短縮登山口から日帰りピストンをやりましたが、往復17kmほどあるのでかなりキツかったです。雨上がり後だったので、前半はドロドロの登山道を歩きましたが、前トム平からは楽園のような景色に変わり、それまでの苦労を忘れさせてくれました。

トムラウシへアタックするルートはいくつかありますが、トムラウシの特徴でもある山頂の王冠の形をずっと見ながら歩けるのが、クチャンベツ登山口からのルートになります。しばらく林道が閉鎖されていましたが、去年開通してからは多くの登山者が入っていたので、私もこのルートを歩いてみたいと思っていました。

先週の夕張岳で本格的に夏山シーズンに入り、長距離も歩けそうだったので、テントゥ担いで行ってみることにしました。

テント泊については、去年の秋、山中2泊を経験しましたが、ベテランのしーちゃんに同行してもらったので、気持ちの上では安心でした。今回も前日に誘ってみましたが、さすがに予定が入っていたので、ソロで行くことにしました。お山の予定は、事前にいくつか候補を挙げておいて、天気と気分で前日に決めることが多いです。これはソロのメリットでもあるでしょう。

コースタイムなど、詳しいことはヤマレコにアップ済みです。

(画像をクリックするとヤマレコにリンクします)

20150711

層雲峡経由で向かう場合、最寄りICは「上川層雲峡」です。国道273号線を帯広方面に向かい、高原温泉の入口を目指します。鹿やキツネは当たり前のように飛び出してきます。

高原温泉へ向かうときは右に進みますが、沼の原へ向かうには鍵のついたゲートを通りますが、事前に鍵番号を調べておく必要があります。このエリアは、携帯の電波はずっと入らないし、深夜3時頃だったので、かなり不気味です。細いダート道が続くので、ヒヤヒヤしながら登山口に向かいました。「なんで、こんなとこに来ちゃうかな~」って思いながら進んでいきます。

20150711002

不安になるぐらい進むと、突然車がいっぱい停まった駐車場が現れます。まだ駐車スペースに余裕はありましたが、下山時には林道のかなり下まで続いていました。

初めてのルートはいつも緊張します。仮眠を取ろうかと思ったけど、目が冴えてギラギラしていたし、うっすら明るくなってきたので、出発することにしました。荷物が重いと、歩くのも大変なので、テントを入れた装備でも15kgほどだと思います。ウェストポーチをして、一眼レフを首から提げるので、総重量はもうちょっと重くなります。

水は3ℓ持っています。途中の五色の水や野営場のヒサゴ沼で水が取れますが、2日間を通してこれで間に合いました。

20150711004

3時50分に入山しましたが、私が一番乗りでした。私の足は、夏山ガイドの参考タイムとほぼ同じなので、のんびり歩いても、ヒサゴ沼までは着くと思います。つーか、着かないとまずいんだけどね。

下山後に陶芸に行きたいので、時間制限は明日の正午です。今回、トムラウシのピークハントはあまり意識していませんが、余裕があればピストンをしたいと思っています。

20150711005

登山道は思っていたよりもずっと整備されていました。全体を通して、渡渉が何度かありますが、ちょうどいいところにピンクテープがあり、飛び石で渡れました。

20150711009

 

登山道の真ん中に鳥がいます。鳴き声を聞くだけで鳥の種類が分かる人も多いですが、私はスズメとカラスしか分かりません。

20150711012

登山道が荒れているかもしれないと思って、前日に調達した長靴を履いてきましたが、長靴が必要な所はほとんどなかったです。蒸れますが、足裏全体で凸凹を感じられるので、案外気持ちいいです。靴選びに関しては、去年ずいぶん悩みましたが、日帰りでも泊まりでも、去年慣らしたローカットのアプローチシューズを履いています。ミドルカットからローカットに変えたときは、足首をひねるような場面もありましたが、慣れていくうちに、不安定だった足首が鍛えられたように思います。

靴選びは本当に難しいと思います。丈夫でしっかりした重登山靴を履く人もいるし、濡れてもすぐに乾くトレラン用のシューズを履く人もいます。目標はマサイの足なので、そのうちスパイク足袋で歩くようになるかもしれません。(^^ゞ

20150711018

ヤマレコを通じて知り合った人も増えてきて、最近ではお山の中で声を掛けられることも多くなりました。この辺りで、後ろから来た人に苗字で呼ばれました。苗字で呼ばれるほど、知り合い多かったかな?と思い、振り返ってみると、去年の個展やふらのクリエイターズマーケットに足を運んでくれたtoruyukeさんでした。最初はおしゃべりしながら歩き、着いていこうとがんばってみたけど、全然追いつけないので、先に行ってもらいました。ペースが崩れると余裕を持って歩ける距離も変わってくるので、無理に合わせることはなくなりました。

20150711016

沼ノ原まであと2km。登山口から2時間程で、沼ノ原の入口まで行けると思います。

20150711019

ここからは、整備された木道が続きます。

20150711023

すでに陽射しは強くなっていて、ワタスゲが沢山咲いています。

20150711025

木道に入るとすぐに、トムラウシがドド~ンと見えてきます。やはりこの角度からのトムラウシがカッコいいですね。空の色に反射して沼も青く輝いています。

20150711026

少し歩くと、石狩岳への分岐です。石狩岳の急登はかなり厳しいようですが、ニペソツやウペペサンケと絡めて、近いうちに行ってみたいと思います。

20150711028

ここで、いつもの靴に履き替えました。何年か前は山スカートを履き、カラフルなファッションに身を包んでいましたが、夏のスタイルはほぼ決まりつつあり、だんだん簡素化してきました。上半身はサラサラ素材のベースレイヤーと風除けのベストを着て、下半身はスポーツタイツと長パンツです。去年までは時々ゲイターを使っていましたが、装着も面倒なので、今では長パンツの裾がゲイター代わりになっています。(^^ゞ

20150711030

花の多い雨竜沼とは違って、こちらは花の種類は少なくて、トムラウシの存在感が凄いです。

20150711032

風もないので、水鏡が美しいです。

20150711033

クチャンベツ登山口からトムラウシまでは、片道で20kmほどあります。往復すると40kmになりますね。日帰りするパワフルなツワモノもいますが、どこかで一泊するのが一般的かなと思います。

20150711035

振り返ると、ニペソツ、石狩岳、ウペペサンケのある東大雪方面です。山座同定は全然できませんが。

20150711036

ここは本当に素晴らしい。2時間歩いただけでこんなに素敵な景色が見られるなんて、このまま帰ってもいいと思えるほどです。

20150711042

ここには野営地がありますが、時期によっては水没してしまうようです。テントは2張ありましたが、ここにはトイレがないので、出したものは全て持ち帰ります。ちなみに私は携帯トイレの経験もありません。自然現象なので、万が一のためにいつも携帯しています。

20150711040

大沼の水はこのぐらいです。午後入りならば、ここで野営して、翌朝トムラウシが赤く染まるモルゲンロートが期待できます。

20150711050

大沼に映る逆さトムラウシが見事でした。秋にもう一度来たいな~と思って、下見のつもりだったけど、すっかり満足しちゃった。

20150711047

空が青いと池塘がこんなに青くなるんだな~。

20150711051

そろそろ沼ノ原とはお別れです。ここからしばらくは樹林帯に入り、五色岳を目指していきます。

20150711053

途中、五色の水があります。北海道にはキタキツネが生息しているので、沢水や雪解け水をそのまま飲むとエキノコックスに感染する可能性もあるので、浄水器を使ったり、煮沸をするといいですね。実際には流れている水の中に卵が含まれている可能性は限りなくゼロに近いという人もいます。

20150711057

 

樹林帯を抜けると、一気に視界が開けてきて、お花畑が広がります。この辺りが五色ヶ原だと思います。

20150711071

まだ、遠目にもヒグマを見たことはありませんが、獣臭かな?という所が一箇所ありました。

20150711072

 

渡渉が何度かありますが、どっちかなという所にはピンクテープがあります。

20150711075

雪渓も沢山ありますが、すでに気温が高くなっていたので、歩きやすくなっていました。もう少し早い季節だと、アイゼンなどあった方がいいのかもしれません。私は軽アイゼンも持っていません。

20150711082

沢沿いは涼しくていいですね。

20150711085

木道が多く、これほど整備されているとは思ってもみませんでした。靴底が薄いので、樹林帯歩きよりも木道歩きの方が足が疲れやすいような気もします。それにしても五色岳まではかなり長く感じます。ザックの重みが肩に食い込んできました。

20150711091

なんて素晴らしい景色なの。この空間に私一人だけって、とても贅沢な気分です。

20150711093

まだトムラウシは見えないけど、お花畑がずっと続いていて、気持ちよく歩けます。

20150711094

お花たちは、見られても、見られなくても、誉められても、誉められなくても、その季節になると咲き、季節が過ぎると朽ちていきます。冬は何メートルもの雪の下に埋もれても、こうやってまた咲くんだから。

20150711095

この自然をいつまで残せるのかな。ここ数年は地震も多いし、気温も一気に上がってきてるから、とても気になります。

20150711096

2時間ぶりのトムラウシ。ここからも王冠の形がしっかり見える。少し、近づいたかな?

20150711103

以前から比べると、歩き方や休憩の取り方も変わってきていて、長距離を歩く時は、座って食べるのも億劫になるので、飴やブドウ糖などの行動食を食べながら歩くようになりました。

歩き始めて5時間ほど経ったところで、強烈なシャリバテを感じたので、おにぎりを食べることにしました。ふた口ぐらいで食べられる小さいものを何個か作ってきた方がいいんですが、深夜の出発だったのでコンビニで済ませてしまいました。

燃費よく歩けるようになると、担ぐ食料が少なくて済むので、軽量化に繋がります。必要なカロリーを摂ることは大切ですが、重い荷物を背負うと体力の消耗も激しいので、このあたりのバランスが難しいところです。秋までには同じザックで山中4泊ぐらいはできるようになりたいな~と密かに思っているんです。

20150711109

私は徒歩が遅いので、平坦なところではどんどん抜かされていきます。トムラウシと登山者がとても絵になります。

20150711112

大きなザックを背負った人がいたので、少しお話しましたが、普段はガイドをされているようですが、今回は道外から来たツアーのポーターを頼まれたようです。大きなテントと食料などを担いでいるようです。私の倍ぐらい担いでる。野営地は同じだったので、この後、何度か会うことになりました。

20150711114

トムラウシが正面に見えてきました。トムラウシは本当に奥深い山です。この王冠の形がキレイに見えるのは、やはりこのルートでしょう。短縮登山口からだとこんな風には見えないので、どこがピークか分からなかったです。

20150711117

五色ヶ原あたりかな。お花が見事で、ずっと木道がずっと続いています。北海道に40年以上住んでいるのに、まだまだ知らない世界があります。まだ歩いたことのない道を、自分の足で繋げていきたくなります。何歳まで元気に歩いていられるかなって考えますね。やっぱり、歩くことは健康のバロメーターになります。

20150711122

初めてのルートは、次のポイントまでどのぐらいの距離があるか分からないので、時々地図を見て自分のいる位置を確認します。これだけ視界がいいときは、な~にも考えないで歩くことも多いです。やっと「五色岳」に着きました。ここには山頂標識がなく、分岐があるだけです。次のポイントは「化雲岳」です。あと3kmほどありますが、標高差はほとんどないので、歩きやすくなります。ダラダラで飽きるという人もいますが、私は景色を見ながらダラダラ歩くのが好きですね。

20150711125

 

足が疲れたので、木道の真ん中で休憩していたら、キツネが歩いていました。人間のことなんてお構いなしで、目の前を通り過ぎていきます。シマリスもたくさん見かけましたが、可愛いからといって餌をあげてはいけません。自然界で生きる動物が自分で餌を採れなくなった時に待っているのは「死」です。

20150711136

雪渓は何箇所かありました。雪渓歩きに慣れているわけではありませんが、ツボ足で問題なかったです。

20150711138

日帰り装備で早い人は「化雲岳」までピストンできると思います。この辺りはどこの登山口から入ってもアプローチが長いので、ツワモノが揃っています。そんなエリアに自分が入れるようになったのが一番の驚きです。

20150711141

スライドしたパーティが「ウルップソウが~」って感動していましたが、木道の脇にウルップソウがキレイに咲いていました。この花は早い時期に咲くようなので、お花のピークはもう少し先なのかもしれません。

20150711143

やっと分岐に着きました。「化雲岳」までここから400mです。登山口から13kmほど歩いたと思います。なだらかな木道歩きがほとんどですが、ここまで長いとかなり足にきます。

20150711147

お花がいっぱいで、まるで天国へ続く道のようです。行ったことはないけどね。

20150711150

振り返ると表大雪がドド~ンと。母なる大地、大雪山。一番好きなエリアですが、登山ブームもあり、今時期は混雑が予想されます。紅葉シーズンになったら一気に回るかもしれません。

20150711151

ザックの重みが肩に食い込んできます。あとちょっとなのに、足がなかなか前に出て行きません。

20150711152

チングルマが一面に咲いていました。

20150711153

化雲岳の大きな岩は特徴があります。あの岩に登って、ヨガのポーズを取りたいと思っていました。

20150711154

着いた~。ピークに着くと疲れも吹っ飛んでいきます。

20150711157

大きな岩に登ってみます。正面から登る人もいるようですが、私は右の方から。ロープもありましたが、信用しない方がいいタイプのものでした。(^▽^;)

20150711158

ここでやりたかった「立ち木のポーズ」ができました。足があまり上がってないけど、まぁいいか。ここで、記念撮影を楽しんでいたら、続々と人がやってきましたが、ヤマレコユーザーさんも多くて、声を掛けられました。大雪山は日本一の広さなんですけどね~。

20150711159

トムラウシもかなり近くなってきました。距離にするとあと5kmぐらいですが、途中のロックガーデンはかなりキツイらしいです。私は野営地をヒサゴ沼に設定しましたが、トムラウシを狙うならば、南沼キャンプ場まで行った方が確実ですね。ヒサゴまで行けば、余裕でピストンできると思っていましたが、事前の下調べが足りなかったです。

20150711163

雪渓と緑のコントラストが素晴らしいです。雲の上にはこんな世界が広がっているんです。もっともっと自分の足で歩いてみたくなります。

20150711164

野営地に向かいます。あと2kmほどですが、それが案外長いですね。

20150711176

化雲岳のお花畑は本当に見事です。

20150711177

ヒサゴ沼までは長い雪渓を下っていきます。気温が高く、雪がかなり緩んでいるので、足元を取られやすかったです。かなりの斜度があったので、下りはとても怖かったです。雪渓の下りでは、スキーのようにバランスを取って滑る人もいますが、私は全くできないので、一歩ずつ歩いていきます。ヒサゴ沼が見えてきました。

20150711179

雪解け水で登山道が浸水していたので、翌朝は長靴が役に立ちました。雪渓も問題なく登れたし、足裏が気持ちよかったです。がっちりした登山靴を履くよりも、ブカブカの長靴の方がいいという人もいます。やはり足回りに関しては、考え方は色々あるようです。

20150711183

朝、颯爽と私を抜いていったtoruyukeさんが私の姿を見つけて迎えに来てくれ、テン場のスペースも確保してくれていました。

20150711184

ちょっと適当だけど、設営完了。テントは完全な個室になるので、山小屋で泊まるよりもずっと快適だな~と思うようになりました。ソロでテン泊は初めてですが、知っている人が続々登場して、何だか拍子抜けした感じです。

20150711185

しかも、ビールまでご馳走してもらいました。ビールを担ぎ上げる人は結構多いですね。雪渓や水場で冷やしておけるので、キンキンに冷えたビールが飲めます。最近はお酒を飲むことも少なかったし、特にビールはあまり飲まないんですが、この上なく美味しかったです。山のお話をたくさん聞かせてもらい、とても楽しい時間を過ごしましたが、寝ないでここまで歩いてきたので、さすがに睡魔が襲ってきたので、少し仮眠を取ることにしました。

20150711187

3時間ほど熟睡して、目を覚ますとテントはさらに増えていました。

20150711192

こちらが避難小屋です。中は覗かなかったんですが、30人ぐらいは収容できると思います。

20150711189

隣がトイレです。白雲岳の避難小屋も同じですが、紙は持ち帰りです。近代的な水洗トイレとは程遠い単なる穴ですが、トイレがあるとないとは大違いで、トイレがないところは、全て持ち帰りになります。本州の山は山小屋が充実していて水もトイレも心配ないようですが、北海道ではこのスタイルが多いですね。私はまだ携帯トイレの経験もないし、まだまだ慣れませんね。まぁ、それを差し引いても、山の魅力の方が勝っているのでしょう。

20150711190

お腹が空いてきたので、晩御飯にします。山とは思えないほど豪華な食事を作る人もいますが、私は必要最低限のカロリーが摂れればいいと思っているので、かなり質素です。インスタントフォーを試してみましたが、これが案外良かったです。ジェットボイルはお湯を沸かすのには最適です。

20150711193

食後のコーヒーは欠かせません。イベントで里親が見つからなかったものを持ってきました。ソーサーまで持ってくるというこだわりです。(笑)

20150711194

隣のテントの若者との宴会ですっかり出来上がったtoruyukeさんにもコーヒーサービス。お山の上で陶器を使う人は他に見たことはありませんね。プラスチックやチタンは軽くていいんですけどね。自分の作ったマグでコーヒーを飲むのは私のこだわりポイントです。

20150711195

電気もガスも水道も電波もない天空の世界。ゆっくりと時間が流れていきます。これほど贅沢な空間があるんだろうかと思えます。

20150711191

夜はキレイな星空だったので、タイムラプス動画を作りたくて、インターバル撮影に挑戦してみましたが、な~んも映ってなかったです。カメラの腕も磨かないとね。

20150711196

そして、翌朝。簡単な朝食を済ませて、パッキングをします。テントの撤収にも慣れてきたかな。とにかくザックに突っ込むだけです。水や食料が減ったので、少し軽くなったような気がしますが、見た目は何も変わっていません。toruyukeさんは深夜12時にトムラウシへのアタックしたようですが、私は見送ることにしました。私の足で、昼までに下山するにはもう帰らなければなりません。

20150712002

山の朝は早いです。4時ごろになると、みんなゴソゴソし始めます。

20150712003

雪渓の登りは下りよりもずっと楽でした。

20150712005

朝の山は本当に気持ちがいいです。

20150712006

化雲岳に寄って行くことにします。

20150712009

前を歩くパーティがお花を取るのに夢中になっています。エゾコザクラがとてもキレイです。

20150712011

化雲岳からのご来光もいいですね。今日も天気が良くなりそうです。

20150712013

先行の3人は本州から。「北海道の山は何故こんなに違うんだろう」って感動していました。今日はトムラウシまで行って、短縮ルートから下りるようです。

20150712015

来た道を帰ります。まだまだ長いけど、ここまで来ちゃったので、同じだけ歩いて帰るしかありません。

20150712017

1時間ほどで「五色岳」に到着しました。

20150712018

三角点にタッチして、少し休憩を挟んで下山します。足が疲れている下山では、休めるポイントで休憩しておきます。

20150712019

沼ノ原から入った場合、野営地の候補として「忠別岳」を選ぶこともできます。忠別岳も未踏なので、秋には行ってみたいなと思っています。まだまだ表大雪でも未踏のエリアがあります。

20150712020

そして、ピークを踏めなかったトムラウシ。まだまだ私にはレベルが高いけど、いつか余裕を持って歩けるようになりたいです。

20150712021

下山時間は、11時半だったので、だいたい予定通りに下山できました。初めてのソロテン泊でしたが、雲の上の繋がりは特別なものがあって、一人っていう感じがしなかったです。みんな、色んなものを背負って生きていますが、日常から離れ、雲の上に出ると色んなものがリセットされるような気がします。

歩いているときは、とても長く感じましたが、終わってみれば夢のような時間でした。まだ雲の上にいるようなふわふわした感覚です。諸先輩方の美しい写真と山行に刺激され、自分にはまだ無理だと思っていた奥深いこのエリアにスーッと入って行けるようになりました。まだまだ見たことのない北海道がたくさんあります。私の歩みは遅いけれど、大地のエネルギーを全身で感じ、自分の目で見て、自分の足で未来に向かって繋いでいきたいと思いました。

懐の深い大雪山に包まれ、素晴らしい2日間を過ごすことができました。登山道の維持管理をしてくれる方々、山で会った方々、そして、美しく豊かな自然に感謝します。お疲れ様でした。

20150712022

 

タイトルとURLをコピーしました