「いろさじ屋」からマーケティングを学ぶ

11月17日(日)雨

今日は朝から雨模様で、イベントの来場者は少なめの印象です。サッポロモノヴィレッジは2日合わせて1,800店ものツクリテが集まる北海道最大のクラフトイベントです。

今回はスタンダードブースでエントリーしましたが、お隣の「いろさじ屋」さんは、すごい人気で、2日とも絶え間なくお客さんがいました。そういう私も初日はスプーンを買い、今日はザルとミニトングを買いました。

素材はステンレスなのですが、それに自然由来の塗料でコーティングをしています。私はステンレスの食器やカトラリーの摩擦音が苦手で、スプーンは木製を使っていました。しかし、これはカラーも可愛いし、質感もいいのです。

私が買ったスプーンは、好きな赤とアトリエのイメージカラーの藍色にしましたが、ビビンバを食べるのに良さそうな長さです。ザルは残り一個になった時に思わず飛びついてしまいました。

サッポロモノヴィレッジに去年初出展し、今回が2回目だそうです。客層は去年のリピーターはもちろん、今回初めて購入する人も沢山いました。お客さんが絶えず、家のカトラリーを一式買い替えるほどの勢いの人もいました。

愛知県の町工場で、本業は医療機器の塗装を行っているそうですが、奥様の強い思いから、このirosajiが作られたそうです。そのストーリーにも惹かれました。

「可愛い〜」と店の前で立ち止まり、手にとって手触りを確認、奥様が商品の説明をして、何点か買うという流れができていました。

私はこうした人気のお店があると、色々観察して、分析するのが好きなのですが、これは「ディドロ効果」によるものだと思いました。

新しく購入した商品やサービスによって理想的な価値を得たとき、その価値に合わせてこれまでの生活環境や身の回りのものを一新したくなるような、連鎖的な消費喚起を生じさせる心理現象のことです。

行動経済学では、このようにひとつの購入品をきっかけに所有物のトーンを統一させたり、一貫性をもたせようとするような購買行動のことをディドロ効果と呼んでいます。

どこの家庭もスプーンやフォークはあると思います。

それを買い替える気持ちにさせたのは、色なのか、質感なのか、ストーリーなのか。これは器を作っている私に刺さりました。

買い替えたくなる「何か」があるのです。
とても勉強になりました。

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